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オススメ古典作品 歴史物語『大鏡』

今週のお題「読書の秋」

こんなお題が出ていたので、今日はオススメの古典『大鏡』について書いてみます。

四鏡 知っていますか?

 大鏡はいわゆる歴史物語です。同じようなものが他に三つ(今鏡・水鏡・増鏡)あります。合わせて四鏡と呼ばれることがあります。

この四つを成立時代順に並べなさい、という問題が試験ではよく出されるようです。

大鏡→今鏡→水鏡→増鏡の順です。学生さんはとりあえず覚えておいてください。古文か日本史かどっちかで出されるかもしれません。

私は「いに今水増す」と覚えるように教わりました。他にも「大根水増し」という覚え方もあるとか。好きな方で覚えておきましょう。

 

大鏡はどんな話?

190歳だか180歳だというギネスもびっくりの超高齢おじいさんが二人出てきて、昔話をしていく形のお話です。(かなり無理があるな……)

平安時代の宮廷の有名人について話していて、ちょっと面白いエピソードとか、その人の子孫が誰だとか、話が延々だらだら続きます。(年寄りの昔話は長い……)

当時の噂話みたいなものですが、だからこそ取り上げている有名人一人一人が生き生きと描かれている、そんな感じがします。

ただ最初から全部一気に読もうとするとよくわからなくなってしまいがちなので、例えば他の古典文学(枕草子とか)読んでいて気になった人物が載っているところを読んでみて、そこから読む範囲を徐々に広げていく感じで読んでいくのが良いかもしれません。そういった意味で資料的に手元に置いておきたい作品です。

 

とりあえず現代語訳で

そもそも古文が読めないよ、という方はまず現代語訳で読んでしまいましょう。

大鏡も部分的に切り取られてテストの題材になったりします。結構人物が入り組んでいるので、切り取られてしまうとよりわかりにくくなってしまうことがあります。

現代語訳でも一読しておくと、「この話読んだことあるかも」という感じで取り組みやすくなるでしょう。

現代語訳で文庫になっています。他にも文庫で出ているものはあるのですが、有名な一部だけだったりするので、とりあえず一通り読みたいときは↑がおすすめ。ビギナー向けのダイジェストは読みやすいけれど、テストや宿題で調べたいのに該当箇所がないという事もありますからね。分量はありますが辞書なしで読めるのでまだ楽なはず。

 

 もう少し詳しく読んでみたい

 とりあえず大鏡を読むというだけなら文庫でもよいですが、例えば歴史を調べたい、この時代の文学をより深く知りたいというときはもう少し資料が充実しているものを使ってみましょう。

 これだと原文と現代語訳のほかに、注釈の欄があって、わかりにくいところはそこで詳しい説明がついています。知識がなくても見やすいのでオススメです。このシリーズは図書館などに置いていることが多いですから見てみましょう。

 

 

大鏡は、マンガとかではなかなか出ていない作品なので、試験直前とかに読むという事は難しいでしょうが、ちょっと時間がある秋の夜長にこういったものをぱらぱら見ておくのもよいかもしれませんね。

とっつきにくいですが、読んでいくと面白い作品です。私の一番気に入っている作品なので、いつも手の届くところに置いていて読み返します。